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プロフィール


目黒由賀利氏
名  前:目黒 由賀利(めぐろ ゆかり)
所  属:(有)エムズグラフィック 取締役社長

インタビュー

本業がお忙しい中講座を引き受けてくださりありがとうございます。

いえいえ、こちらこそお声掛けいただきありがとうございます。毎回、地元が活性化してくれると嬉しいと思いながら仕事をさせてもらっています。


企業においては「ものづくり」に加えて「デザインを通じて外に発信」することが重要だと考えています。やはりデザイン・グラフィックが的を得ていると「物の本質」が伝わりやすくなりますからね。講義を通じて各社の魅力が洗練され、外に伝わっていくことを望んでいます。

エムズグラフィックとはどのような会社ですか?

少し紹介をさせていただくと、エムズグラフィックは女性8人が働く会社です。女性だけを集めた訳ではなく、不思議と女性ばかりが集まりました。能力はあるけれど結婚・子育てなど家庭環境の変化で長時間働けないといった人って結構いるんです。そんな埋もれた才能と経験を活かしたいと思うデザイナー達が集まり、今の体制になりました。

どのようなデザインを得意としていますか?

得意なデザインと言われると難しいですが、私自身は商業書道(現:日本デザイン書道作家協会)の会員でもありますので、和菓子やそばなどの和食材料、居酒屋などのロゴデザインなど、書で商品のイメージをアップし、エンドユーザーに訴えかけるようなデザインを得意としています。


ちなみにそれぞれデザイナーごとに得意分野がありますので、多岐にわたる要望にも対応できるような体制になっています。最近は地域ブランドに携わる事も多く、やりがいを感じます。


ズバリ、講義のポイントを教えてください。

そのままではありますが「デザインの基本的な考え方、勘所を学べる」といったところだと思います。デザインを学べる書籍は幾つかありますが、こうした講義形式で且つ「チラシを作る」という明確な目的を持った講義は意外と少ないのではないでしょうか。


あと副次的なメリットとして、デザインの基本的な考え方を学んでおけば、自分がチラシなどを作る時以外に、印刷会社やデザイナーに依頼したチラシやパンフレットなどのデザインに対して明確に要望を出せ足り、イメージとのずれを明確に指摘できるようになると思います。そういった遣り取りができればブラッシュアップされ良いデザインが完成すると思います。

デザインの視点が備わってない人がやりがちなNGポイントは?

そうですね、例えば枠の中に単語や文章を入れる際、余白が少ない、とかエフェクトに凝りすぎてしまうなどですね。余白をしっかり作ってあげる、エフェクトを使いすぎず、目立たせたい部分だけに効果やジャンプ率をつけるなど、これだけ?と思うかもしれませんが、ちょっとしたことで全体のイメージは大きく変わってきます。

5回の講座の構成を教えてください。

1、2日目は座学中心でデザインの基本的な考え方を学びます。ここで自社の製品の伝えたい部分をしっかりと明確にしたサムネールの大切さを分かってもらい、その後3~5日目で手を使って各々のチラシをリ・デザイン(作り直し)していきます。受講者の皆さんそれぞれにどういったデザインにしたいのか聞きながら、個別にアドバイスして進めていきます。本当は10時間では足りないですが、限られた時間の中で出来る限り伝えていきたいと思っています。 最後に皆さんの作品の講評をして反省点を共有します。


普段の仕事で依頼を受ける際、心掛けていることがあれば教えてください。

冒頭でもお話ししたように、デザイン・グラフィックが的を得ていると物の本質が伝わりやすくなります。そのためにはクライアントが何を重視し、伝えたいのかをトコトン突き詰めます。しっかりお話を伺い、現場に出向き、製品であれば自分で試したりします。そうすることでクライアントの要望に近いデザインに近づけると考えています。根幹の部分がずれてしまってはデザインもずれ、結果見てもらう人に意図が伝わりませんからね。

最後に、デザインセンスを磨くにはどうすればいいでしょうか?

日頃から絵画でも写真でも雑誌でも「良いもの」をたくさん見てほしいですね。感銘を受けるものは何かしらの理由があるはずで、その理由を自分の中で見つけ、積み重ねていくと良いかもしれません。

本日はありがとうございました。

平成25年11月